株主総会の質問の場では最初に文書で提出された質問状に答えることから始まり、その後会場からの質問に答える形となりました。

 《質問》損保ジャパン日本興亜社の専属プロ代理店の手数料ポイントは他社に比して低いのではないか 

 《回答》 保険会社によって評価の項目とか項目ごとのポイントが異なるので一様に比較はできないが、他社に比して低いということはないと認識しています。

 《質問》 「乗合拒否」という代理店政策が当たり前になっているとすればコンプライアンス違反ではないか。少なくとも商道徳に反する行為ではないか。

 《回答》 代理店は大事なビジネスパートナーです。個別の乗合の事案ごとに慎重に検討を行い、当社の考えを代理店に丁寧に説明を行っています。そのうえで代理店と当社の考えにかい離があって双方が解約手続きに合意ができる場合には解約手続きを行っています。解約手続きに合意ができない場合は各法令、委託契約の内容に基づいて、当社からの解除を行っていますが、必要な手順を踏んでおりコンプライアンス、商道徳に違反するものでないと認識しております。
  
 《質問》 「企画業務型裁量労働制」について

 《回答》 リーガルチェックを経まして、制度の導入にあたっては会社側と労働組合の代表が十分に話し合いを行い両者が合意したのちに労働基準監督署に届け出を行っています。法律に定められた手続きを経た上で、適正に運営を行っています。

 《質問》 キャリア開発、新たな転籍制度について

 《回答》 価値観の多様化に対応して主体的なキャリア開発の支援を目的として新たに設置された制度です。あくまでも本人の希望が前提であり、違法性のある退職強要のような懸念はないと考えています。

 《質問》 平成28年度女性が輝く先進企業表彰で損保ジャパン日本興亜社が総理大臣表彰を受けられたこと、おめでとうございます。男性の育児休暇取得が多いので損保ジャパン日本興亜の人に聞いたら、1日の休暇でもたとえ半日の休暇でも、1時間の早退でも育児休暇として数えるとのことですが事実ですか。育児をしてきたものとしては育児をなめるなと言いたいので、実際どうだったのか聞かせて頂きたい。

 《回答》 育児休業としてカウントしております。

 《小畑裕久》会社の意に沿わない代理店や従業員を切り捨てる企業が良い企業であるはずがありません。さまざまな問題を抱え、従業員も代理店も大事にしない会社がお客様第一の高品質なサービスを提供し、社会に貢献する健全な損害保険会社になるとは到底思えません。
 私はこの会社が従業員も代理店も大事にする損害保険会社として健全な良い会社になって欲しいと思っています。そのために、私は裁判だけでなく、このことをずっと今後も問続けていきたいと思います。

 《回答》経営スタンスについのて疑問のみ回答させていだきます。目指す企業文化、風土は3つあります。ひとつは魅力ある人材があふれ、一人一人の社員がブランドを作り出していく、2番目は社員がいきいきと働き、働き甲斐、生きがいが会社を成長と導いていく、3番目は多彩な人材が多様性を認め合い融合することで創造性を発揮してイノベーションを起こし会社の未来を切り開いていくことでございます。これらのことをめざして頑張っていきます。

 《質問》被統括代理店ヒアリングシートについて聞きます。そのヒアリングシートでは家族構成 同居の家族、扶養している別居の親族の有無、損保手数料以外の本人収入、世帯の方のそれぞれの収入、資産状況 預貯金、その他 土地または建物の所有 負債状況、生活費これらすべてを面談の上ヒアリングさせていただきますとあります。こんなに本人のプライベートな内容を調べることが許されるのでしょうか。また、ご回答いただきたくない項目があれば回答しなくてもいいですが、当該項目をご回答いただけなかった事実を今後の代理店委託契約の継続判断のための情報とさせていただきます。まるで恫喝ではないでしょうか。

 《回答》法令違反の可能性も含めて回答します。二度と不祥事件が発生しないよう展開しているのでご理解いただきたい。
 
 《質問》恫喝との印象を受ける質問だし、細かい資産状況までなんで聞くんですか。アンケート自体がよくないんではないかという質問だと思うので、真正面からちゃんと答えて頂きたい。

 背景にある原因を調べたら、ここまで調べないといけないとした。恫喝の印象を受けたとしたら会社の意図が反映されていない。丁寧に説明していきたい。


2017年SOMPOホールディングス株主総会 会場