ニュースNo.50. 2004.1.5.
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 21世紀の4年目、幕開く 今年もみんなで奮闘しよう 代表世話人 野村英隆
 10月31日、証券の仲間に革新懇誕生  −三浦代表世話人が連帯の挨拶−
 「理念や思想の力」を感じた               阪南大学教授 櫻田照雄
 『怒り』の損保女性の会「ホープ・ネット」 発足準備すすむ
 5回シリーズ学習ゼミナール「働くルールと企業責任」
 職場革新懇共同企画 小泉「構造改革」で日本はよくなるのか どうなる?どうする!雇用・くらし・経済



21世紀の4年目、幕開く
今年もみんなで奮闘しよう
代表世話人 野村英隆

 大阪損保革新懇会員のみなさん、職場の仲間のみなさん、家族のみなさん
 21世紀の4年目の新年を迎えました。大阪損保革新懇も6年目の活動に入りました。今年も激動の厳しい情勢が続きそうです。厳しい中だからこそ、奮闘しがいや頑張りがいがあると確信しあいましょう。
 昨年10月の第6回総会の記念講演録『平和憲法を考える」は約900部を職場の仲間に配布しました。「あらためて憲法の意義を見直した」「改憲も仕方ないと思っていたが、これを読んでやはりダメだと思った」「失礼だが、あのような年配の人にあのようなことを言わせて、黙っている自分を叱りつけた」など多くの感想が寄せられています。年末にはホームページも延べ4300名の仲間が開いてくれました。
 『損保産業、大企業の責任と働くルール』を学ぶ"シリーズ森岡ゼミ"も新年早々第3回目のゼミを開きます。
 多くの会社で人減らし合理化が進められ、大幅な人事諸制度が改悪され、働く女性への攻撃が最近の特徴です。
 このようななかで女性たちの有志は『ホープネット』を立ち上げ、働く女性の権利と労働条件を守るよう多くの女性に呼びかけています。
 3月には大阪のホワイトカラーの革新懇が共催して経済評論家の紺谷典子さんを招き、『どうなる?どうする?雇用・くらし・経済』講演会を開催します。
 総選挙後、自民公明連立内閣は一層の国民生活無視の悪政を強めています。イラク派兵を強行し、今後も憲法改悪・年金改悪・消費税増税など続々ともくろんでいます。
 私たち大阪損保革新懇は新年にあたり、再度この会の結成の趣旨である『21世紀の平和・民主主義・損保の民主化をめざす』ことを再確認して、もっともっと仲間を増やし、ともに奮闘することを誓い合いましょう。
 最後に私事ですが、近くガン手術後1年半になります。お陰様で今のところは再発や転移はない模様で、各種検査もオールセーフです。体力・気力ともかなり回復してきたように思いますので、再びやかましく活動を再開したいと考えていますので、みなさんよろしくお願い申し上げます。


10月31日、証券の仲間に革新懇誕生
−三浦代表世話人が連帯の挨拶−

 ロマン溢れる証券・北浜革新懇の結成を心からお慶びするとともに、連帯の挨拶を送ります。
 証券と損保と言えば、歴史的にも労働運動ではともに戦ってきた最も近しい関係で、現在も朝日火災の闘争を共にたたかっている仲間です。証券で革新懇が結成されると聞いて私たち大阪損保革新懇は、大いに励まされているところです。
 私たちは、5年前の1998年「21世紀の損保産業の民主的発展をめざす」大きな目標を掲げて結成しました。みなさん、21世紀は始まったばかりです。時あたかも21世紀の国の
あり様を問う国政選挙の最中に結成されたことは、大変意義深いことではないでしょうか。
 当初は、2年続くか3年続くかと心配していましたが、今や現役を中心に400名を超える仲間が参加する組織に成長しました。
 「気楽なOBの集まり」「年寄りの趣味」「現役は日々けんかしながらハードな毎日や」と言われながら、OBと現役の目線のくいちがいを乗り越えてきたことが今日の成長につながったと思います。
 事務局業務・ニュースの発行・新聞の発送・世話人会の準備など昼間できることはOBが中心となり、現役は参加の呼びかけや運動の中心を担ってきました。
 また各企業ごとの職場革新懇は、世話人が中心となって恒常的に集まりを開催、鍋を囲みながら、ある時はOBの「同窓会」、ある時は現役の「ぐちる会」となり。お互いの交流を深めあってきました。
 私たちは、運動や活動内容をオープンにしてきました。ホームページの開設(アクセス4300超)、宣伝・案内ビラは机上配布し職場の全員に知らせる。講演会は、部課長・支店長クラスそして業界紙にも案内を出してきました。
 まだまだ力不足ですが、貴革新懇の今後のご活躍と発展を祈念しともに奮闘することを申し上げ連帯の挨拶とします。


「理念や思想の力」を感じた
阪南大学教授 櫻田照雄

 品川正治さんの講演ははじめから終わりまでズシリときた内容でした。講演を通じて考えさせられた(今も考えている)ことを少し書いてみようと思います。
 国家の理念に関わって、憲法に裏付けられた「平和という普遍的価値」こそが、アメリカン・スタンダードへの「対抗軸」になりうるという品川さんの考えには、「憲法擁護の今日的な意味がある」と気づかされました。
 いま一つは「民主主義を厳しく問う」というくだりで、経済的な利害関係の担い手(労働者も資本家も)が備えるべき民主主義的人格のありようや、民主主義の自覚的な担い手としての成長を促していくことといった「市民性の向上」という問題を提起されたことにも、率直に言って驚かされてしまいました。
 講演の後、私が「丸山真男さんの議論を思い起こしながら、品川さんの話を伺っておりました」と申し上げると、「私は丸山ゼミ出身ですから」と品川さん。
 理念や思想がもつ「力」ということにも思いを馳せた講演でした。


損保ベテラン女性に時給制(新一般職)が提案される
『怒り』の損保女性の会「ホープ・ネット」
発足準備すすむ

 損保業界3位、マーケットシェア17%の三井住友海上では、ベテラン女性が主体の業務職に対して、エリア総合職をめざすのか、時間給制の新一般職になるかの選択を迫る人事制度の提案がなされています。
 エリア総合職には、営業部門では代理店を担当し、損害調査では対人の示談交渉を行うなど現在の男性総合職と同じ仕事をしてもらうが、日本中・世界中どこへでも転勤する前提の総合職と違い、転勤エリアを例えば関西圏に限定するというものです。
 新一般職は、時間給制です。時給は1400円から2500円程度です。
 そして同時に、早期退職制度が女性に対しても提案されています。
 男性以下の賃金で男性並に働くか、時間給で大幅に賃金を切り下げられても働くか、辞めるか、の選択が迫られています。
 この話を聞いた損保の女性たちは「私たちは誇りと責任を持って仕事をしてきた」「女性の労働をバカにしている」と、さっそく立ち上がり、わずか3週間の間に既に5回、企業をこえ、労働組合をこえて集まりを持ちました。会の名前を「ホープネット」とし、来春2月13日に大阪府商工会館で大きな集会を開催しようとがんばっています。

「ホープネット」(Hope-Net)の由来
 ホープはもちろん「希望」ですが、Hyperlink Of Pay Equity Network の略です。
 Pay Equity(ペイ・イクイティ)は給与の平等または衡平という意味をもつ、男女の賃
金格差をなくす運動で使われてきた言葉です。Hyperlinkは「自由に結ばれた」という意味ですから、
「男女の賃金格差をなくす自由に結ばれた網の目の組織」という意味になります。
 関西大学の森岡孝二教授に名付けていただきました。


5回シリーズ学習ゼミナール
「働くルールと企業責任」

第3回 1月17日(土)午後1時30分〜
参加費 1回 1000円
チューター 関西大学経済学部教授 森岡孝二さん

損害保険の職場に「働くルール」と「企業の社会的責任」をつくる足がかりとしたい。
最高のチューターを迎えてのゼミです。ぜひともごぞって参加ください。

第1回 人間発達と労働時間の制限・短縮     レジュメはこちら
第2回 すすむ雇用破壊と労働時間の二極分化  レジュメはこちら
第3回 ITのl労働時間への影響とデジタルストレス
第4回 反過労死運動とサービス残業根絶の取り組み
第5回 疲労は極限、なのに貧しい日本の休暇


職場革新懇共同企画
 小泉「構造改革」で日本は良くなるのか?
 どうなる?どうする!雇用・くらし・経済

わかりやすく経済を語り、テレビでも活躍の講師による大講演会
 と き  3月10日(水) 午後6時30分〜
 ところ  大阪市中央公会堂(中之島)大ホール
 講師  紺谷 典子さん エコノミスト/日本証券経済研究所 主任研究員