ニュースNo.48. 2003.10.10.

10月15日 大阪損保革新懇第6回総会 近づく
 品川講演「平和憲法を考える」を成功させよう

 9月に小泉第2次内閣が発足しました。この政権は日本の国と国民をどこに導こうとしているのでしょうか。小泉首相は自民党が結党50周年を迎える2005年までに党の改憲案をまとめるよう指示しています。
 近く来日するブッシュ大統領は日本へイラク戦争の戦費負担と自衛隊のイラク派兵を要求するといわれ、小泉内閣は「言いなり」の態度を示すことが考えられます。国民の暮らしも、憲法も、平和もないがしろに、より悪政が進められようとしています。総選挙では「悪政ノー」の態度を示しましょう。
 10月15日、大阪損保革新懇第6回総会が目前に近づいてきました。世話人会をはじめ各職場の世話人は総会の成功に向けて、多くの仲間に参加を呼びかけています。
 今回の品川講演は、改憲論・改憲ムードが強まっている最中にあらためて「平和憲法」の意義を語られます。
 もう一度、近くの仲間・知人に声をかけてください。圧倒的な仲間の参加で総会・講演会を成功させましょう。


大阪損保革新懇ホームページ紙上版(その2

 前号では、ホームページの「顔」(すべてのメニュー)をご案内しました。今号では「大阪損保革新懇主催講演録集」、ブックレット「損保の未来」の目次を紹介します。それぞれの項目をクリックするとその内容が画面に現れます。「総会アピール集」「大阪損保革新懇ニュース」なども同様です。
 パソコン仲間は全国のメール仲間に「大阪損保革新懇ホームページ」を知ってもらい、開いてもらうよう呼びかけましょう。「パソコンはそのうちに」と考えている仲間は、この機会に始め、大阪損保革新懇ホームページからインターネットを入門しましょう。
(ホームページ目次画面へはそれぞれの名称をクリック)


5回シリーズ 学習ゼミナール
 「働くルールと企業の社会的責任」

チューター・・関西大学経済学部教授 株主オンブズマン代表 森岡孝二氏

 「働くルールと企業の社会的責任」と題して9月27日(土)、第1回ゼミナールが31名の参加でスタートしました。
 このゼミは、「企業の社会的責任をキチンとさせることと働くルールを確立することが日本経済の再生につながる」と森岡先生の講演をうけて、「損保の職場でもこの視点で追及してみよう」という反響が寄せられ実現したものです。
 「ホタル族」「セブン・イレブン」といわれている長時間・高密度労働、年俸制の導入、下請け外注化がすすむ下で、身体も心もぼろぼろになって職場を去っていく仲間が相次いでいます。
 現状をしっかり掴み、どこに歪みがあるのか、要因は何なのか・・・共に考え学びあい、損保の職場に「働くルール」と「企業の社会的責任」を確立する足がかりにするものです。

 冒頭、先生から5回シリーズでゼミナールの内容(別掲)の紹介があり、「このゼミは大学の講義のように一方的にしゃべるのではなく、参加者がお互いに討論をしあい、認識を共有し、お互いの(私も)勉強になる。そんな有意義なゼミにしたい。」と述べられ、第1回目の講演に入りました。


 第1回・人間発達と労働時間の制限・短縮(要旨)

◆ 1日24時間を単位とする人間の生活には、一定のリズムが確立されてきた。(日周性)
 その生活時間は、主として労働関連時間と生活必需時間に分けられる。現代社会では就業時間・通勤時間・持ち帰り仕事・仕事の付き合い、研修会議などは労働関連時間に入る。睡眠・食事・排泄・入浴・身繕いは生活必需時間に入る。その他家事時間、自由時間も人間の生活には必要な時間である。

◆ そして労働時間の問題は、人間社会に資本主義が出現し、その発展と共に労働時間の               延長と制限の攻防を繰り返してきた歴史がある。いわば労働運動の原点的な課題として今日まで引き継がれている課題である。

◆ 1883年制定されたイギリスの「工場法」は、使用者が労働者に命じることのできる最長労働時間いわゆる法定労働時間が定められました。これは人間の発達条件として「人間的教養のため、精神的発達のため、社会的諸機能の遂行のため、肉体的・精神的生命力の自由な営みのための時間」が必要ということから企業のための時間と自分のための時間の区別をさせるために制定されたものである。

◆ 日本では「労働基準法」で定められていますが、問題なのは「法定内労働時間」も「法定外労働時間」も区別なく「ホタル族」とさえ言われるような長時間・過密労働しかもサービス残業が放置され、過労死さえでている異常な職場の実態です。始業と終業の区別も希薄になり、時間給労働という概念がなくなっている状況は、今あらためてルールある働き方、真っ当な働き方が企業の社会的責任として問われているのです。


 「命がけで」働く仲間の実態!

約1時間の先生の講演を聞き、つづいて討論に入り、自己紹介をかねて参加者の今の状態を交流しあいました。
◆ 眠っている5時間以外は「労働関連時間」。土曜・日曜も職場はほぼ全員出勤。生保販売を含め、やらねばならない仕事が山盛り。目標が出来なければ「アウシュビッツ」と呼ばれる研修所に突然呼び出され、「会社を辞めろ」とつめられる。そんな中で総合職の期中退職が次々と・・・。管理職も職場から救急車で病院に・・・。(出先営業男性)

◆ 21年間、往復4時間かけて和歌山へ通勤してきました。定時どうり働いても朝7時に家を出て、夜7時の帰宅になり、12時間が労働関連時間になります。3人職場で残業もやらざるを得ず、結局急性肝炎を2度発症、入院してしまいました。「命に関わる」と医師から言われ、近距離職場への異動を会社に要望しています。(出先営業女性)

5回シリーズ・学習ゼミナールの内容 
第1回 人間発達と労働時間の制限・短縮
第2回 すすむ雇用政策と労働時間の二極分化
第3回 ITの労働時間への影響とデジタルストレス
第4回 反過労死運動とサービス残業根絶の取り組み
第5回 疲労は極限、なのに貧しい日本の休暇
次回第2回開催は11月15日(土)です。