ニュースNo.45. 2003.9.8.

大阪損保革新懇・結成5周年第6回総会
記念講演『平和憲法を考える』 
経済同友会終身幹事・品川 正治さん

 今年秋、大阪損保革新懇は結成以来五周年を迎えます。この間、四百名をこえる仲間とともに、平和・人権・民主主義・損保の民主化実現をめざし奮闘しています。
 昨年から「大阪損保革新懇ホームページ」を開き、全国の仲間たちに私たちの存在と活動を紹介しています。現在延三千六百人の人々がアクセスし、多くの感想が寄せられています。
 世話人会では,結成五周年にふさわしい総会と講演を成功させようと検討してきましたが、最近の右傾化・改憲論が強まっている中で,朝日新聞社発行の雑誌『論座』や赤旗日曜版で、平和憲法のもつ意義や大切さを強調されている経済同友会元副代表・終身幹事の品川正治氏に、講演講師を再びお願いしました。この程、大変ご多忙の日程の中、私たちの要請を受けていただくことが決まりました。
 品川さんには一九九九年十月の第二回総会にて、『二十一世紀の経済社会と損害保険産業の新しい進路』の講演をいただき、この講演を掲載したブックレット『損保の未来』は,全国のみなさんに七〇〇〇部が普及され,大きな反響を呼びおこしました。
 激動する日本の政治経済・損保情勢の中で、再度の品川さんの講演と第六回総会を,多くの皆さんの参加で成功させましょう。


平和主義は合理的、卑怯ではない。
 日本は平和主義に基づいて、五十年以上、国権の発動として外国人を一人たりとも殺していない。これは世界史のうえでも極めてまれなすばらしいことだ。その尊さはまだまだ評価が足りない。世界ではこれから評価されるべきだ。
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 世界中に日本企業が進出し、日本の船や飛行機が航行しているのに、自国の軍備でそれを守ろうというのは、時代錯誤であり、現実性を欠いている。
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 有事立法は、それがいったん発動されると、事態をエスカレートさせ、戦争が起きないと困るような状況を生み出すものだ。攻撃を受ける可能性があるといって、政府が国民を徴用したり、財産を徴発したりしても、何も起きなかったらどうなるか.必ず行政訴訟だらけになる.戦争が起きなければ収拾がつかなくなる。
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 そもそも、憲法、言い換えれば日本の国のカタチは、企業社会の都合でつくるものではない。政治は企業社会のものではない。市民社会のものだ。そこが企業献金に反対する経済同友会の方針につながっている。経済団体として憲法問題を扱う場合は、おのずと節度が求められる。
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『論 座』 八月号
「参謀たちは本当の戦争を知らない」
経済同友会の改憲提言を読んで


職場の空気を、黒田さん変えた
兵庫・芦屋市 永井 喜代子さん(元住友海上)

二日、黒田了一さんを偲びお別れする会に参列した。涙とロマンの施策の数々、懐の深さとユーモアに満ちたお人柄がこもごも語られ、三十年も昔のことがまざまざと思い出され、涙が止まらなかった。
当時、私は組合つぶしの攻撃にさらされ、五人しかいない職場に島流しの身であった。仕事はなく、話しかけもされず無視されていた。
一九七一年の知事選開票の日は朝からそわそわと落ち着かなかったが、事務所へ来た代理店さんが「黒田当選!オメデトウ」のメモをそっと渡してくれた。目はうるみ、ほおのゆるみを抑えられなかった。その夜、選挙事務所は喜びの人々であふれ、「おはよう大阪」の歌が遅くまで御堂筋にこだましていた。
憲法知事の誕生は、青空とキンモクセイの香りを取り戻しただけでなく、職場の空気も変えていった。黒田さん二期目当選の翌五月、組合は完全勝利をかちとることができた。職場に憲法を取り戻したのである。
ありがとう、黒田さん。黒田さんは私の心の中に大きな星としていつまでも輝いている。


『いのち燃ゆ』・故黒田了一元大阪府知事追悼集
私の原点
 大阪損保革新懇代表世話人 野村 英隆

 大学一年の時、黒田教授の「憲法論」を聴講した。相沢教授の「経済原論」などとともに社会の仕組みを見る見方を強烈に教わった。これがその後の人生の原点になったようだ。
 定年後,かつての仲間によびかけ、大阪損保革新懇を結成した。結成二年目の総会で,品川正治講師は「革新懇運動の原点の平和憲法を」と力説された。黒田さんも同様の思いだろう。
 これからも仲間とともに憲法の理念を守る取り組みを進めたいと思う。


大阪損保革新懇ホームページ
『掲示板』への投稿より

 『全国革新懇ニュース』七・八月号で「大阪損保革新懇を訪ねて」の記事があった。
ことし十月で結成五周年を迎えるとのこと、日本経済のあり方や民主的発展の学習会や青年・女性を対象にしたフェスティバルの成功、過酷な労動実態の改善など多面的な活動に感心しました。
厳しい職場環境の中で労働者に展望を与えている職場革新懇の今後の更なる前進を祈念します。         長崎市 有明秋光