No.19 2000.4.6


ブックレット『どうなる?どうする! 損保の未来』感想特集(その1)    


具体化するプログラムと力に期待する  K・T 

このブックレットは極めて内容の濃いもので、「品川講演」の部分もそうですが、第二部もきわめて重要な内容を提起しています。これらを具体化し、実践する原動力、物理的な力といったものは何に求めたらよいでしょうか。経営者の自発的な動きや方針に求めることはできない以上、「品川講演」を具体化するプログラムと力は何か。損保労働者がその最も重要な部分を占めることは間違いないのですが、その運動をどのように具体化し、経営に迫るのか、この部分について考えこまされました。

 新聞よればこの3月はまたTYを軸に自動車保険増収の追い込みが厳しく、自動車保険から撤退する会社もでたようで、先が見えないのが職場組合員の実感ではないでしょうか。本当に経営者は「損保の未来をどうする」のでしょうか。

社長さんたちに読ませたい  K・A

 講演を聞きました。改めて読み直してみて、基本的な問題把握の確かさ、見事な理論化と説得性、損保産業への愛情と自信、何よりも大企業トップや財界リーダーには稀有の人間性に感銘を新たにしました。また、朝日闘争や職場の現状報告には逆にこちらが元気ずけられるようなエネルギーを感じました。今の社長さんたちにぜひ読ませたいものですね。私はいま損保と関係ありませんが、弟が某社の専業代理店をしており、代理店業界も大変であることは日々聞いています。「合併・統合」も賑やかですが代理店の声も聞いてやってほしいと思います。私は今のような合併には反対です。

 みんなに閲覧します  N・O

 それにつけましても、昨今の業界はまさにご指摘の通りで、合理化・効率化を名目に経営はいささか悪乗りをしているようにさえ思えます。このまま数年を経過いたしますと損保産業は地盤沈下して損害保険に従事する者の誇りやプライドは無くなってしまうのではないでしょうか。大いに憂うところであります。私だけが読むだけでは惜しいので、部内に回覧しています。

地域・市民とどう結びつくか  R・M

 業界もビックバンを控え、大変な状況になっていますが、全体の状況をどのようにとらえ発展させるか、明確な見通しを持つことが必要な時期のようです。大阪損保革新懇の運動が地域・市民とどのように結び付いていくか、期待しております。私は地域高齢者協同組合・地域介護保険市民の会などですが、今大切なことは高齢社会とどのようにとらえ、発展の糸口を見いだすことでしょう。それには新たな視点で高齢者ニーズに対応した運動

を立てていくことが大切だと思います。

 従業員・代理店・契約者を大切にせよ  Y・Y

「はしがき」に『どことどこの合併を問題にするのではなく、従業員・代理店を大切にし、この産業の誇りを守れ』とありますが、全くそのとおりだと思います。

 先日、日火・興亜両社長、三井・住友両社長の「合併・統合」の記者会見を見ました4氏とも互いに相手社にエールを送り、新会社発足の抱負を語りましたが、共通していることは業量拡大と店舗・システム・査定体制などの重複装備の効率化でした。「それによって事業費率が何%低下する」だけでした。さすがにリストラの言葉を使った人はいませんでしたが、逆に従業員・代理店・契約者を大切にするとか、労使関係・労働組合との関係に触れた人も皆無でした。ここに経営者の関心・姿勢を見ることができると思います。労働組合ももっと発言してほしい。

 大阪損保革新懇に期待します   S・T

 大きな活字で読みやすい本です。品川講演で損保もどうしようもない日本経済に巻き込まれてしまったかと思っていた気持ちにガツンと衝撃を与えられた心境です。時々会社にいくのですが、かつて自分が教育した代理店と会っても不安に語る言葉を知らなかったのですが、「代理店制度の死守こそ損保の使命だ」に共感を覚えました。第3部の大阪損保革新懇の主張とよびかけは必ずや大きく成長すると確信します。頑張ってください。