大阪損保革新懇の活動8      

 経済問題学習会開会あいさつ

                           (2001年2月15日)

 みなさん、今晩は。代表世話人の野村です。

恒例によりまして簡単に開会挨拶をしたいと思います。

まだまだ寒い日が続きますが、その中で林直道大阪市立大学名誉教授をお招きした本日の『どうなる日本経済』の経済問題学習会にお集まりいただき、ありがとうございました。

 昨年の10月13日の第三回総会から4ヶ月経ちました。

総会の1週間後に日火支部が全損保脱退の支部大会を開催するという緊迫した中での総会でした。

 記念講演の中で宗藤弁護士は『日本の経営者は尊敬できない。また大手民間企業の労働組合幹部も信頼できない。今回の日火支部一部幹部の動きも根は同じとして、一人一人の団結権を行使しよう』力説されました。

少し遅くなりましたが、先日皆さんに『講演録』をお送りしました。

 ちょうど、あの総会の日は支部大会代議員の選挙投票がおこなわれ、翌週月曜日開票の結果、脱退反対で立候補した革新懇日火世話人会の田崎さんが脱退賛成派の分会委員長に1票差で競り勝つという状況となりましたが、脱退派執行部と脱退派代議員は強行採決しました。

その後、日火支部が再建され、会社は当初渋っていましたが、12月臨給から支部組合員の組合費のチェックオフを開始し、支部の財政基盤が確立しました。

団体交渉も開催されています。

 11月、日火支部役員OBの有志で、『日火支部を支援する会』が発足し、私も世話人の一人として名前を連ねました。

12月に全OBに分裂の経過とカンパを訴えました。

 最近の状況では220名、220万というカンパが寄せられています。

京阪神のOBでも40名以上の人達が全損保頑張れと声援を送ってくれています。

この内、4名の元労務職の人達がカンパを寄せてくれていますが、一人は「私の今日あるのは、全損保大阪地協労務者懇談会に励まされたからでした」書いています。

 先日2月初め、京阪神分会が発足し、田崎委員長、坂元書記長以下分会体制が確立しました。

京阪神分会は「人事諸制度の問題点」を分析したニュースを発行し、職場配布しましたが、労組委員長は「全損保のビラは良く分かる」と坂元書記長に漏らしたそうであります。

今日この席にも多くの支部の仲間が出席しています。

 あれからたったの4ヶ月、日火経営者は「人事諸制度・厚生制度・就業規則」の改悪をぞくぞくと提案、日火に働くものにとってはすべて改悪の内容です。

12月には希望退職者100名を募りました。応募者はかなりいるようだといわれています。

 恐らく、日火労組は3月大会で「損保労連」加盟を前回と同様強行裁決の道で選ぶのだろうと思います。

宗藤弁護士が指摘された通り、分裂の本質が次々と本当に早いペースで姿を現してきています。

かつて1970年代、分裂会社が数年かがりでやってきたことを半年もかけないで一気に推し進めようとしている訳であります。

 さらにその後、三井支部の全損保脱退という事態や第一火災の破綻に伴う働く仲間の雇用問題も発生し、損保労働運動は再編情勢の進行とともに厳しい試練の時期を迎えています。

損保に働く者の雇用・労働条件も厳しい状況におかれています。

 私たち革新懇としても毎回確認している通り、奮闘する仲間との連帯・協力・共同の関係を一層強化しなければならないと思います。

 

  大阪革新懇は昨年、結成20年を迎えました。

私たちは最後の2年目から大阪革新懇の仲間に入った“新参”革新懇ですが、今回刊行された『大阪革新懇結成20年の軌跡』の中に私たちの活動経験として、「ブツクレット“損保の未来”を7500部普及し、全国に大反響を呼んでいる」と紹介されています。

去年の今頃はブツクレット普及とシンポジウムの成功に必死に取り組んでいたことを思い出します。

  さらに今日配布した資料の通り、雑誌『前衛』編集部から同誌3月号の革新懇運動特集に寄稿を求められたことも私たちの活動が知られたからだと思います。

この中で「400名の仲間をめざす」決意を表明していますが、本当にやり切る決意と行動が問われていると改めて確認し、ともに奮闘したいと思います。

 折しも、森内閣が「風前の灯」という政治・経済情勢の中で今日の講演会を開催することになりました。

林先生にはご多忙の中、ご講演のOKを頂戴いいたしました。

 林先生は皆さんご存じの通り、『資本論』経済学者として著名で最近の『恐慌・不況の経済学』は大変よく売れているそうです。

また、先生は『小倉百人一首』研究家としても著名で、2冊の小倉百人一首の謎解き本はまるでスリラー小説の世界に引き込まれる思いでした。

今日は『今日の経済情勢を作り出している背景と打開の展望』を語っていただくことになっています。

それでは、先生よろしくお願いいたします。