大阪損保革新懇の活動報告5                                                                                               ブックレット『損保の未来』刊行記念

シンポジウム開会あいさつ
                                  (2000年3月10日)

みなさん、大変お待たせいたしました。

ただ今から大阪損保革新懇主催『ブックレットどうなるどうする 損保の未来』刊行記念シンポジウムを開会いたします。

私は司会役の当革新懇世話人の野村です。よろしくお願い申し上げます。

 さて、本日はみなさん、ご多忙の中、このシンポにご出席下さいまして誠にありがとうございます。

ご案内させていただきました通り、昨年10月の私たちの第2回総会に経済同友会元副代表の品川さんをお招きし、『21世紀、損保産業の新しい進路』のご講演をいただきました。

この総会には360名を越える方々がご出席頂きましたが、その後、この講演の議事録を「読みたい」とか「テープを聞きたい」などの問い合わせが寄せられました。

反響の強さ、大きさから世話人会としましてはブックレットを発行しようということになった次第です。

この間、様々なシンドイこともありましたが、本日ここにこのブックレットが出来上がり、ここに刊行記念シンポジウムをかくも多くのくのみなさんのご出席のもとで開会することができましたことを大変嬉しく思います。

 今回のシンポジウムは差し迫っている金融・損保再編情勢の中で『これからの損保産業がどうあるべきかという』テーマですから幅広く損保にかかわっておられる方々に招待状を送ったり、参加を呼びかけました。                        ご招待いたしましたのは全損保・損保労連両委員長を始め、自算本部労組・大同火災労組、在阪の全社の役員代表、日本代理店協会大阪支部代表、損保協会大阪支部代表、日銀大阪記者クラブの記者、保険業界紙4紙の編集長、近隣産業の方々であります。

 多くの会員は職場で非組合員・管理職の方々にも参加を呼びかけてくれました。

これらの方々が多く出席されています。

また、一般代理店をはじめ、多くの自治体・教職員の火災・自動車の共済関係担当をされている方々も参加されていることもつけくわえておきたいと思います。

 さて、私は毎回、開会のご挨拶のなかで当革新懇の歩みや現状を報告して参りましたが、今回のブックレットの「刊行の言葉」の中で触れておりますので、今回は省略させていただきたいと思います。

 ブックレットの編集を進めながら、まだ誕生して間もない私たちのような新参革新懇がこの産業の現状と今後のあの方や展望について問題提起することの困難さをつくづく感じました。

問題提起をしてもどこに届くのだろうかという不安を持ちました。

同時にこの間、損保再編をめぐる動きが激しく進み、次はどことどこか、という話がにぎわっています。

退職勧奨制度が複数社で話題になっています。

代理店・労働者にとっても働き甲斐・雇用・労働条件に関する大きな不安も進行しています。

 しかし、だれが今、声を上げるのでしょうか。

だれが今、企業本位の規模だけを競うような浮き足立った損保再編劇の中でこの産業の役割や働くものの誇りを社会に訴えるのでしょうか。

少しおこがましいですが、私はこの革新懇がその期待に応える役目を担っているのではないかと思います。

 ブックレットの「あとがき」で三浦編集長は「業界・企業・労働組合では作れないブックレットを作り上げた」と述べています。

私もその通りだと思います。

今日のシンポの成功をきっかけに、このブックレットの活用され、この小さな声が業界と職場に少しでも広げていく努力と闘いを誓い合おうではありませんか。

以上をもちまして開会のご挨拶といたします。

ありがとうございました。