2005年6月18日

「損保9条の会」発足総会での挨拶

大阪損保革新懇代表世話人 野村英隆


 みなさんこんにちは。ご紹介いただきました野村です。大阪損保革新懇を代表して『損保9条の会』発足総会ご出席のみなさんに連帯の挨拶を申し述べたいと思います。
 本日の発足総会がこんな多くの参加者で盛会裏に開催されたことを喜びたいと思います。私まで呼びかけ人に声をかけていただき本当に光栄です。今日、大阪から事務局の野口英機さん・大沢七郎さんの3名で参加しています。二人を紹介いたします。

 わたしは1983年の全国大会で全損保専従を退任しました。あれからもう22年も経っています。22年後にみなさんと再会できようとは思いも及ばないことでした。憲法改悪の急な動きがこのような機会を作ってくれたわけで、心あらためて9条を守る闘いに奮闘したいと思います。
 さて、大阪損保革新懇は1998年秋に誕生、今年7年目の活動に入っています。現在会員は300名を越え、うち現役は約60パーセントOBが約40パーセント、男女比率は男性約70パーセント、女性約30パーセントという構成です。昨年開催された全国革新懇全国交流集会のまとめの中で「多様な要求を取り上げ、多彩に活動している職場革新懇のモデル」とお褒めの言葉をいただきましたが、職場や労働者の状況を考える時まだまだの力不足を痛感しています。
 結成2年目の総会では品川講演『21世紀の経済社会と損保産業の新しい役割』が実現しました。品川さんは、「損保産業は社員を大切にして、代理店制度をもっと活用し、国民生活に密着したネツトワーク産業として役割発揮することが21世紀の損保産業の役割だ」と指摘されました。私たちはこの講演を受けて5つの面から職場の状況を採りあげ、ブックレツト『損保の未来』を刊行し、7000部を全国に仲間に普及することができました。
この経験は結成2年目のわれわれに大きな自信をつけてくれました。
 4年目の2002年4月からホームページを開通することができました。『開通記念シンポジウム』には今回の呼びかけ人の一人でもある明治大学商学部押尾教授を招き、『ジャパンとミレアの戦略』の講演に続いて産業と職場のあり方を討論しました。ホームページには結成以来のすべてのニュース・アピール・イベントの内容・講演録をインプットしています。今日まで6000名を越える全国の仲間がアクセス、様々な意見が寄せられています。
 一昨年の第6回総会では再び品川講演『平和憲法を考える』が実現しました。品川さんは「わき道や狭い道からではなく、広い大きな道の真ん中に立って物事を見よう。それは平和憲法から物事を見ることだ」と強調されました。昨年の第7回総会では斉藤貴男氏講演『平和と平等をあきらめない』を成功裏に開催することができました。
 私たちは昨年の総会アピールで@損保産業は世界の平和と日本経済の健全な発展とともに歩む平和産業であるA損保産業は国民の生活と安全を担う産業であるBそこで働く者が働く誇りを持っていることの3点の『座標軸』をあらためて確認し、今後の活動の指針としました。本年度に入って、『9条の会』アピールに賛同するとともに今年3月から「損害保険産業は平和産業です。憲法の改悪に反対し、九条を守ることを求めます」署名運動をすすめています。先日、3500を越えましたが、6月末までに目標の5000到達をめざし、みんなで奮闘しているところです。

 また、わたしたちは過去3回『広島平和バスツアー』も取り組んできました。毎回8月6日の平和公園の平和式典に参加し、その後同公園にある損保慰霊碑前の損保慰霊祭に参加してきました。毎回多くの小学生・中学生も参加し、原爆資料館の見学の感動を書いてくれました。
 終戦・原爆投下60周年を迎える今年、とりわけ憲法改悪の動きが新たになってきた情勢のもとで今年も広島平和ツアーを実現するとともに広島で平和講演会の実現・成功をめざそうということになりました。世話人会では「品川さんに三度目の講演をお願いしよう」ということになり、お願いに上がりました。品川さんは多忙な日々ですが、「検討する」との返答をいただきました。そして3週間後に「お受けする」という回答をいただくとともに、演題も『21世紀の世界平和を広島で考える』が決まりました。
 私たちはこのイベントを大阪だけのものに終わらせることなく、全国の仲間に呼びかけました。すぐさま呼びかけた9者、すなわち「あいおい損保革新懇」「損保9条の会準備会」「秋田金融革新懇」「新潟損保革新懇」「石川損保革新懇」「香川損保革新懇」「愛媛金融革新懇」「広島損保有志の会」のすべてのみなさんが賛同され、呼びかけ人会が発足し、それぞれから代表派遣を取り組んでいただくことになりました。
 今日お配りしたニュースのとおり、8月5日・6日『世界遺産「宮島」で平和を語り合う損保全国集会』を200名から250名規模で開催する展望が開かれてきました。さらに全損保本部のご配慮によって6日、損保慰霊祭のあとにイベント参加者と損保平和集会参加者とが合流することが実現することになりました。
 すでに秋田・新潟からは複数の参加者が決まり、石川・香川では10名目標に取り組みが進んでいます。大阪からはなんとしても100名規模の参加者で成功させようと取り組みを進めていますが、今60名以上の仲間が参加を表明してくれています。東京から、またこの会場のみなさんからもぜひ多数参加していただきますようあらためて呼びかける次第です。
 このイベントは憲法改悪情勢がより進むなか戦後60年を記念し、被災地広島で、損保慰霊碑を持つ広島で、品川さんを招いて損保の現役とOBが平和や9条について語り合うという大きな意義を持つものです。さらに事実上の『第一回損保革新懇全国交流集会』と言ってもいいと思います。憲法改悪情勢が今まで個々バラバラに活動してきた全国の損保革新懇を一同に会し、奮闘を誓い合う機会を与えてくれたとも言えると思います。
 「言い出しベエ」の大阪損保革新懇としても結成以来の知恵と力を発揮してこのイベント成功に奮闘するとともに今後も憲法改悪阻止・日本の平和と民主主義実現、損保産業の民主化のために頑張る決意を表明して、『損保9条の会』発足総会への挨拶とさせていただきます。みなさん、頑張りましょう。ありがとうございました。